Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ことうのおに

孤島の鬼

江戸川 乱歩

Lesen Sie 孤島の鬼 (ことうのおに) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 181.795 Zeichen · 359 Bildschirme

Aozora Bunko

「おかしな男だね。いやにソワソワしている。何か話したの?」

「イイエ、何だか解らないんです」

「妙だな。今木崎の家の人に聞くとね。あの諸戸君は初代さんが死んでから、三度目なんだって、訪ねて来るのが。そして妙に色々なことを尋ねたり、家の中を見て廻ったりするんだって。何かあるね。だが、かしこ相な美しい男だね」

深山木はそう云って、意味ありげに私を見た。私はその際ではあったけれど、でも顔を赤くしないではいられなかった。

「早かったですね。何か見つかりましたか」

私はてれ隠しに質問した。

「色々」彼は声を低めて真面目な顔になった。彼の鎌倉を出る時からの興奮は、増しこそすれ決してさめていない様に見えた。彼は何かしら、私の知らない色々なことを、心の奥底に隠していて独りでそれを吟味しているらしかった。「俺は久しぶりで、大物にぶつかった様な気がする。だが、俺一人の力では、少し手強いかも知れぬよ。兎に角、俺は今日からこの事件にかかり切るつもりだ」

彼はステッキの先で、しめった土間にいたずら書をしながら、独言の様に続けた。

「大体の筋道は想像がついているんだが、どうにも判断の出来ない点が一つある。