Japanische Klassiker mit Furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.748 Zeichen · 254 Bildschirme
土台間違ってる……多勢兄弟が有ると、必とああいう屑が一人位は出て来る……何処の家にもある」
宗蔵の話が出ると、実は口唇を噛んで、ああいう我儘な、手数の掛る、他所から病気を背負って転がり込んで来たような兄弟は、自分の重荷に堪えられないという語気を泄した。そればかりではない、実が宗蔵を嫌い始めたのは、一度宗蔵が落魄した姿に成って故郷の方へ帰って行った時からであった。その頃は母とお倉とで家の留守をしていた。お倉は未だ若かった。
「兄弟に憎まれれば、それだけ損だがナア」と実は嘆息するように言った。「いずれ宗蔵の為には、誰か世話する人でも見つけて、其方へ預けて了おうと思う――別にでもするより外に仕様のない人間だ」
三吉も書生ではいられなくなった。家を持つ準備をする為には、定った収入のある道を取らなければ成らなかった。彼は学校教師の口でも探すように余儀なくされた。
ある日、実は弟に見せる物が有ると言って、例の奥座敷へ三吉を呼んだ。
「三吉さん――私もすこし兄さんに御話したいことが有る。御手間は取らせませんから、先へ私に話させて下さいな」
こう稲垣の細君が来て言って、三吉と一緒に実の居る方へ行った。