Japanische Klassiker mit Furigana
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ちいさなくさとたいよう
小さな草と太陽
小川 未明
Lesen Sie 小さな草と太陽 (ちいさなくさとたいよう) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.414 Zeichen · 5 Bildschirme
「青木の木さん、あなたはどんな花をお咲きなのですか。」と、草は、黙っている青木の木に問いました。しかし、憂鬱な青木は、やはり黙っていました。
こんなに陰気な生活をして、なにがおもしろいのだろうと、草は青木のことを思いました。青木には、みつばちもあぶも、ちょうも訪ねてきませんでした。それにひきかえて、草には、朝から晩まで、ちょうや、あぶや、みつばちが訪ねてきました。
「ほんとうに、あなたはお美しい。」といって、彼らは草をほめたたえていました。
草は昔のことをすっかり忘れてしまって、夢を見るような気持ちでその日を送っていました。やがて、夏も末に近づくと、太陽はふたたび草の上に現れました。
「もう俺は南へ帰る。おまえともこれがお名残だ。」と、太陽は、いつになく悲しそうな顔をしていいました。
けれど草は、そんなに悲しいとも思いませんでした。青木の木より、俺は高いと心の中で誇っていたからです。しかし、太陽が南へ去ってしまうと、まもなく、草は枯れてしまいました。