Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しょうせつしゅう「はくが」こうき

小説集「白蛾」後記

豊島 与志雄

Lesen Sie 小説集「白蛾」後記 (しょうせつしゅう「はくが」こうき) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 959 Zeichen · 2 Bildschirme

Aozora Bunko

ここに収めた作品はみな、近代説話として書いたものばかりである。近代説話というのは、私が勝手に造った名前で、或る一種の創作方法で書かれたもののことを指す。

終戦後、物が自由に書けるようになってから、私はおもに小説を書いた。そして作者としての私の関心は、おのずから直接現在の人間生活に向けられた。――太平洋戦争の結果は、わが国の社会状態に大変革の一線を引いた。この線の少くとも一端にでも触れた人々の在り方や生き方は、どのようなものであろうか。また、この線に跨ってる人間性の赤裸な現われ方は、どのようなものであろうか。そういうことを私は探求したかった。

然るに、斯かる探求の成果を、小説の形式で表現するに当って、私は或るもどかしさを感じた。元来、一篇の小説に於て、殊に短篇小説に於て、作者が真に言いたいこと、つまり作品の中核は、詮じつめれば案外に小さいものであって、大部分は主としてそれへの肉付けに過ぎない。ところが、前述のような作品にあっては、この中核がわりに大きく、それと均衡のとれた肉付けをするには、ずいぶん多くの枚数を必要とする。而も作者は、中核の表現に余りに多くの熱意を持つ。