Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうしょうしげもとのはは
少将滋幹の母
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 少将滋幹の母 (しょうしょうしげもとのはは) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 83.234 Zeichen · 160 Bildschirme
られまして、と云うので、主の上人も驚いて、その後はその中間僧を敬うて、常人のようには扱わなかった。すると或る朝、食事に粥をこしらえて持って来たので、あたりに人がいないのを見すまして、お前は不浄観を凝らすことがあると云う噂だが、ほんとうかね、と尋ねると、どう致しまして、左様なことは学問のある偉いお方がなさることです、私がそのようなことの出来る人間かどうか、様子でもお分りでございましょう、と云うのであった。
上人が重ねて、いや、お前のことは今では皆が知っている、愚僧もかね/″\心のうちではお前を貴くも有難くも思っていたのであるから、隠さずに云ってくれるがよい、と云うと、左様ならば申しますが、と云って、実は何事も深くは存じませぬけれども、少しばかり心得ていることがございます、と云う。定めし験があるであろうな、試しに此の粥を観じて見せよ、と云うと、男は折敷を取って粥の上に蓋をして、暫時眼を閉じて観念を凝らしていたが、やがて蓋を開けると、粥が悉く白い虫に化していた。それを見た上人はさめ/″\と泣いて、必ず我を導き給えと、男に向って掌を合わせた。
―――以上が、「あやしの僧の宮づかひのひまに不浄観をこらす事」