Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
やねうらのさんぽしゃ
屋根裏の散歩者
江戸川 乱歩
Lesen Sie 屋根裏の散歩者 (やねうらのさんぽしゃ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.862 Zeichen · 57 Bildschirme
五
これが、三郎の屋根裏で、又部屋へ帰ってから、考え出した虫のいい理窟でした。読者は已に、仮令以上の諸点がうまく行くとしても、その外に、一つの重大な錯誤のあることに気附かれたことと思います。が、彼は愈々実行に着手するまで、不思議にも、少しもそこへ気が附かないのでした。
五
三郎が、都合のよい折を見計らって、遠藤の部屋を訪問したのは、それから四五日たった時分でした。無論その間には、彼はこの計画について、繰返し繰返し考えた上、大丈夫危険がないと見極めをつけることが出来たのです。のみならず、色々と新しい工風を附加えもしました。例えば、毒薬の瓶の始末についての考案もそれです。
若しうまく遠藤を殺害することが出来たならば、彼はその瓶を、節穴から下へ落して置くことに決めました。そうすることによって、彼は二重の利益が得られます。一方では、若し発見されれば、重大な手掛りになる所のその瓶を、隠匿する世話がなくなること、他方では、死人の側に毒物の容器が落ちていれば、誰しも遠藤が自殺したのだと考えるに相違ないこと、そして、その瓶が遠藤自身の品であるということは、いつか三郎と一緒に彼に惚気話を聞かされた男が、うまく証明して呉れるに違いないのです。