Japanische Klassiker mit Furigana
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やまとゆきのにっき
山と雪の日記
板倉 勝宣
Lesen Sie 山と雪の日記 (やまとゆきのにっき) von 板倉 勝宣 (いたくらかつのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.279 Zeichen · 67 Bildschirme
ヴンテンさんに追いつくことも、木にぶつかることもある。小さい木はすべて股の下へ入れる。やたらと滑って行くと右手の沢を越えて、下の方の谷に、あかりが見えた。「高湯です」と孝ちゃんが歓喜の声をあげた。しかしとても右手の沢は渡れない。水の音を聞きながら、しゃくにさわった。左手からも沢が迫っている。わが行手は二つの沢に挟まれてしまった。これは下りても駄目だと自分は思った。ええままよ一夜を明かしてやれ、星が光るじゃないかとすっかり落着いてしまった。再びあかりは見えなくなった。いよいよ谷に下りた。二つの流れに挟まれた狭い谷にきた時に、孝ちゃんがかんじきの跡を見つけた。壌中電灯の光は、ゆきなやみながら谷を行く。まるい光が雪の下の岩を照らし、夜も休まず流れる水を照らす。谷川の石の上に積った雪の上を長いスキーで渡るところもある。孝ちゃんが片足をふみはずした時自分は思わず、「アッ」と小さな声を闇であげた。スキーをぬぎながら「この先行かれません」という。「そんなことはありません」とウ氏が渡ったと思うと、スキーが闇ででんぐりかえるのが見えた。ウ氏は幸いに大きな岩の上に落ちた。