Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やまとゆきのにっき

山と雪の日記

板倉 勝宣

Lesen Sie 山と雪の日記 (やまとゆきのにっき) von 板倉 勝宣 (いたくらかつのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.279 Zeichen · 67 Bildschirme

Aozora Bunko

そのさきで、大変に急な山にぶつかって引っかえした。「ツールュック」ときた。戻りながら木のむやみとはえた谷を見て「ここを下ります。去年も通ったことがあります」とウ氏が気の毒そうにいった。「身体を小さくしてゆっくりいらっしゃい」といいながら雑木の中をくぐって行った。これはことだと思ったがやむを得ぬ。スキーがやっと並ぶようなしかも急な木の間を突進するのだ。運は勿論天にまかした。寝るように身体を低くして、枝の間をあっという間にぬける。ことごとく、無茶苦茶である。立ち止まると寒くていけない。雪が降っている上に風が吹いて日が傾いたからいよいよ寒い。杖を木にとられて身体だけ滑ったり木の枝につっかかったり様々な曲芸を演じる。ドイツの先生が時々止まって新米の紳士に声をかける。「ステンメン」とどなっている。新米のドイツ人は非常に勇敢で木の中でも林でもかまわず突進する。勇猛なので感心した。やっと毎日滑りに行くところに出た。「無茶苦茶の真の意味が分った」と三人で笑った。変な奴がそろったものだ。宿に着いたらもう暗かった。戸田が一人ぽつねんと待っていた。

一月一日。正月などは、どこにも見つからない。