Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やまぶき

山吹

泉 鏡花

Lesen Sie 山吹 (やまぶき) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.366 Zeichen · 34 Bildschirme

Aozora Bunko

おありがとうござります。

夫人 (はじめて平静に)お前さん、痛みはしないかい。

人形使 何の貴女様、この疼痛は、酔った顔をそよりそよりと春風に吹かれますも、観音様に柳の枝から甘露を含めて頂きますも、同じ嬉しさでござります。……はたで見ます唯今の、美女でもって夜叉羅刹のような奥方様のお姿は、老耄の目には天人、女神をそのままに、尊く美しく拝まれました。はい、この疼痛のござりますうちだけは、骨も筋も柔かに、血も二十代に若返って、楽しく、嬉しく、日を送るでござりましょう。

画家 (且つ傾き、且つ聞きつつ、冷静に金口煙草を燻らす)お爺さん、煙草を飲むかね。

人形使 いやもう、酒が、あか桶の水なれば、煙草は、亡者の線香でござります。

画家 喫みたまえ。(真珠の飾のついたる小箱のまま、衝と出す。)

人形使 はッこれは――弘法様の独鈷のように輝きます。勿体ない。(這出して、画家の金口から吸いつける)罰の当った――勿体ない。この紫の雲に乗りまして、ふわふわと……極楽の空へ舞いましょう。

夫人 爺さん、もう行くの。……打たれたばかりで、ほんとに可いのかい。

人形使 たとい桂川が逆に流れましても、これに嘘はござりませぬ。