Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ひゃくものがたり
山椒大夫・高瀬舟
Lesen Sie 山椒大夫・高瀬舟 (ひゃくものがたり) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.466 Zeichen · 92 Bildschirme
した。その時爺いさんは黙って聞いてしまって、さてこう云った。「わたくしは御存じの体ですから、舞踏なんぞをしたことはありません。自分の出来ない舞踏を、人のしているのを見ます度に、なんだかそれをしている人が人間ではないような、神のような心持がして、只目をって視ているばかりでございますよ」と云った。爺いさんのこう云う時、顔には微笑の淡い影が浮んでいたが、それが決して冷刻な嘲の微笑ではなかった。僕は生れながらの傍観者と云うことに就いて、深く、深く考えてみた。僕には不治の病はない。僕は生まれながらの傍観者である。子供に交って遊んだ初から大人になって社交上尊卑種々の集会に出て行くようになった後まで、どんなに感興の湧き立った時も、僕はその渦巻に身を投じて、心から楽んだことがない。僕は人生の活劇の舞台にいたことはあっても、役らしい役をしたことがない。高がスタチストなのである。さて舞台に上らない時は、魚が水に住むように、傍観者が傍観者の境に安んじているのだから、僕はその時尤もその所を得ているのである。そう云う心持になっていて、今飾磨屋と云う男を見ているうちに、僕はなんだか他郷で故人に逢うような心持がして来た。