Japanische Klassiker mit Furigana
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たかせぶね
山椒大夫・高瀬舟他四篇
Lesen Sie 山椒大夫・高瀬舟他四篇 (たかせぶね) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.395 Zeichen · 40 Bildschirme
おとっさんはあさって殺されるのである。自分はそれを殺させぬようにすることができると思う。どうするかというと、願書というものを書いてお奉行様に出すのである。しかしただ殺さないでおいてくださいと言ったって、それではきかれない。おとっさんを助けて、その代わりにわたくしども子供を殺してくださいと言って頼むのである。それをお奉行様がきいてくだすって、おとっさんが助かれば、それでいい。子供はほんとうに皆殺されるやら、わたしが殺されて、小さいものは助かるやら、それはわからない。ただお願いをする時、長太郎だけはいっしょに殺してくださらないように書いておく。あれはおとっさんのほんとうの子でないから、死ななくてもいい。それにおとっさんがこの家の跡を取らせようと言っていらっしゃったのだから、殺されないほうがいいのである。いちは妹にそれだけの事を話した。
「でもこわいわねえ」と、まつが言った。
「そんなら、おとっさんが助けてもらいたくないの。」
「それは助けてもらいたいわ。」
「それ御覧。まつさんはただわたしについて来て同じようにさえしていればいいのだよ。わたしが今夜願書を書いておいて、あしたの朝早く持っていきましょうね。