Japanische Klassiker mit Furigana
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かわへふなをにがす
川へふなをにがす
小川 未明
Lesen Sie 川へふなをにがす (かわへふなをにがす) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 1.426 Zeichen · 3 Bildschirme
ふなはいつものように、かくれていて、すがたを見せませんでした。
午後から、急に空が暗くなって夕立がきそうになりました。兄弟が、縁側で話をしていると、ぽつりぽつり雨がふりだしました。
「いい雨だね。」
「ああ、これで野菜が生きかえるよ。」
見ると、水盤の面にも、さざなみが立っていました。このとき、
パチン! と、水音がして、ふなが、二、三寸も高くはねあがりました。
「川だと思って、喜んだのだね。」と、弟が、目を輝かせました。
その夜は、たくさん星が出て、空が洗われたようにきれいでした。少年は、いまごろ川では、魚たちが、流れを、自由に上ったり下ったり、するであろうと、その姿を想像したのです。もし、人間でやさしい心をもっていたら、こんなせまい入れ物の中へ、魚を入れておくのを、わるいと思わぬものはなかろうと、考えたのです。
あくる日、少年は、弟をつれて、ふなを川へにがしにいきました。