Japanische Klassiker mit Furigana
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さこんのいかり
左近の怒り
Lesen Sie 左近の怒り (さこんのいかり) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.454 Zeichen · 95 Bildschirme
夏川さんにインネンをつけて金庫爆破を余儀なくさせるために玉子があなたを白雲荘へ誘いこんだと分るでしょう。いわば玉子は夏川さんを殺す計画の執行人ですからね。急病に倒れて天罰を怖れたのは無理もないです。彼女もまたかよわき女だからね」
「その隠れ家はどこだい」
「東村山らしいですよ。丘の上の一軒家で、下に貯水池が見えるそうです」
「それにしてもボクを海へ帰したがるわけが分らないね」
「神奈川氏や千葉氏の顔を知ってるから、東京をうろつかせちゃアうるさいと思うのは当り前さ。生かしておいちゃア危いと思ってるかも知れないよ。だからボクと葉子さんが護衛して無事海まで送りとどけてあげるんですよ」
「それは大いに心強いな」
「そうですとも。さすがに太平洋新聞は目が高いや。一目でボクを見ぬいたからね」
タコスケはまた番茶をついでやった。
左近は太平洋新聞のトップ記事をていねいに読んでみた。そしてタコスケの推理と思い合せてみた。葉子のユーカイ先が住田の隠れ家とあれば、タコスケの推理の通りでなければならないはずである。一億五千万円のイケニエに自分が殺されるはずであったということは、思えばバカげた気持であった。