Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
家を出てから、何をしていたのだ。ちょっと顔出しをするとか、せめていどころぐれえは知らせてもよかりそうなものじゃあねえか。何だってまたわれから家を追ん出たんだ」
二
「うちにいたんじゃあしたいようにできないからさ。おんな歌舞伎のほうに出ていたんだよ」
「やれやれ、あきれたもんだ。おいらも、河原者を娘に持とうたあ思わなかった。こちとらあしがねえ稼業には相違ねえが、それでも、板の久助といやあ、ちったあ人様に知られもし、可愛がられもしたもんだ。
なあお駒、いつもいうことだが、人間にあ二種あってな、人を使う身と、人様に使われる身と、これあおめえ、はっきり別れているんだぜ。そこがそれ、生まれというもんで、生まれながら人を使う上の方と、生まれながら人様に使われるおれたち風情と――」
「何をいってるんだい。あたいは人に使われるなんて大きらいさ。性分だからしかたがないじゃないか」
「さ、それ、そのおめえの性分てえのが面白くねえ。まあ聞け、お駒。考えてもみるがいい。人に使われる身よりあ、人を使う身のほうがどんなにいいかしれやしねえと思うだろうが、そこが世の中でな、使われる身のほうが、使う身よりも、なんぼうか気やすで楽なのだ。