Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
出て来るのを待ってきましたが、するてえと、この深川の古石場で、男やもめの御家人が病死をして、あとには、若い娘がひとり残って困っていると聞き込みました。
その方の名が相良寛十郎てえのですから、てっきり、おゆうさんの死後姿をくらましている良人の相良寛十郎さんに相違ねえ。ことに娘をひとりつれているという以上、もうそれに決まったと勢いこんで、わたしは自分で出かけて行って、その相良寛十郎てえ人の死顔をあらためたのです。
すると、名が同じなだけで、似ても似つかねえ別人でした。父がちがう以上、その娘という女も、おゆうさんの娘であるわけはねえから、わたしは、ちょっと娘にくやみを述べただけで、あとのことはすっかり乾児どもにまかせて、そのまま帰ったのです。
ああ、あの娘のこってすかい。あの娘のことなら覚えていますよ。なるほど、おやじが相良寛十郎という人だったから、柘植のおゆう様の娘御と思いなすったのもむりはねえが、あれは、縁もゆかりもねえ、全くの他人でございます。わっしどもの探している相良寛十郎さまなら、おゆう様のところでもよく会って、私もお顔を識っているのです。見間違うわけはねえのです。