Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
一空さまが、あらためてそのことをいうと、木場の甚は、急に真剣になって膝を進めた。それから一空さまが、お高がおゆうの娘に相違ないことをいろいろな方面から証明すると、木場の甚もだんだん乗り気になってきて、
「わたしはこの年齢になるまで、ただ柘植家の財産を守って、それをおゆう様のたった一人の娘てえ女に引き渡してえばかりに、こうして行方をたずねて、生きてきたようなものでごぜえます」
一空さまは、このごまかしものの多い世の中に、木場の甚の正直さを尊いものに思って、あらためて老人を見た。木場の甚は、いっていた。
「お話によると、私も見たことのある、あの古石場にいなすった娘さんが、わっしがこの年月捜してきたおゆう様の一粒種らしいが、もしそうなら、その娘さんこそは、日本一の果報者でございます」
「まあ、一度会うてみなされ。おゆうさんを知っていなさるなら、疑うどころの話ではない。おゆうさんに生き写しというてもよいから――さっき、にせ物が、柘植の娘じゃと名乗って、だいぶあちこちから出て来たというようなおことばであったが――」
「ああ。あっしが柘植の財産を預かって、引き継ぎ人を探していると聞いて、あちこちからさまざまのことをいい立てて、おゆう様の娘になりすましたやつが出てまいりました。