Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
だが、そうも見えないぞ――。
とっさに思案がつかずにいると、女は妙にしんみりして来て、
「ねえお爺つぁん、世の中なんて変なものさね。こっちで死ぬほど思っている人は鼻汁もひっかけてくれないし、いやでいやでたまらない奴は振っても巻いてもついて来やあがるし、うっかりそれを義理人情のしがらみに取っ付かれるはめになりゃあしまいかと思うと、そいつの執心よりはあたしゃ、このこころがこわいのさ、どうしてくらすも一生なら、ねえお爺つぁん、山王のお猿さんじゃないけれど、なんにも見ず聞かずいわずに過ごせないものかねえ、なんかとならべたくもなろうじゃないか」
何かしら迫って来る力に閑山はいつしかひき入れられていた。
「色界無色界というてな、到るに難しかの」
湯灌場買いらしい、こんな抹香臭いあいづちを打ったりした。そして、思い出したように、
「あんたはどこのお人かな? 失礼だが、素人衆とは見えんようだが」
女はやにわに突っ立った。
「そうかしらねえ、ほほほほほ」
別人のようにいきいきしだして、ちらと戸外へ眼をやってから、
「さ、あたしもこうしちゃいられないよ。あの鎧櫃はいくらなのさ」