Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme

Aozora Bunko

ある大きなお屋敷のな。――ところで、さっきみてえなことがあってみると、わしもつい弱気になってちっと草鞋をはきてえと思うが、さて、江戸を離れるのは業腹だ。そこで当分この井戸のたまりで暮らすつもりだが、あんたはここに残ろうと浅草へ帰ろうと、つれないようだが自儘にしてもらおうじゃないか」

と寝言の里好、やにわに変なことを切り出した。

「水臭いことをいうじゃあないの。それあひょんなことからこうしてお前さんの厄介になって、まだほんとの名前も明かさないあたしだけれど、一日だって一つ釜のお飯を食べれあまんざら他人でもないはず。今朝も出がけに自分からわしの妹にしておこうなんていったくせに、忘れっぽいったらありゃあしないよ、ほんとに」

「では、あんたは、お福の茶屋嬉し野のおきんさんではないのか」

「うれし野のおきんとは、世を忍ぶ仮の名、ほほほほ、はばかりながら茶くみ女に見えますかねえ。あたしゃ宿なしのお蔦というふつつか者、幾久しくお見限りなく――とまあ、いうようなわけでさ。一つ気をそろえてその姿見井戸のたまりとやらへ出かけようじゃないか。いろいろ話もあることだし」

「うむ、ついて来るものならとめもしない。