Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
おとなしくしておれば生命まで所望だとはいわぬ」
しゃがれた低声、ゆうゆうと風呂敷包みでもしばりながらの御托らしい。
やはり! そうだ!
強盗だ!
不意打ちに飛び込んでやろう。機先を制するのがこのさい一番の上策。
「畜生、ふざけたまねをしやがって!」
つぶやきながら、文次が上がり框に足をかけた刹那、
「えいっ!」
肝腑に徹する霜のような気合い、殺刀風を起こして土間の一隅から?
白刃――体当たりでとび出した者がある。
むろん賊の一人が見張りしていたのだろう。
腕が延び過ぎて、刀は文次の背後へ走り、二つのからだがもろにぶつかった。
「てえっ!」
と文次、きき腕取ってひた押しに押しかかる。敵には長刀がある。離れればばっさりだ。
「何だ? 手前は」
返事はない、無言。無言で、取られた腕を引きもどしたから、文次はつられて前へよろめく。ところを賊のやつ、一間ほどうしろとびにすっとんで、三尺の閃光、瞬間正眼に直したと見るや、
「往生しろ!」
と一声、ぎらりかざした氷剣を拝み撃ちに来た。何のことはない。薪割りの秘伝だ。できる――といえば、できる。が、冴えないといえば野暮なさばきだ。