Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
自然にその場へとまってしまった。勢い、振り向かざるを得ない。
「誰だ?」
「拙者だ、守人でござる」
「守人? ふうむ、あの篁か」
「さよう」と黒い影が近づいてくる。「いかにもその篁守人。お久しぶりでござる」
「や! これは篁、珍しいところで――どうじゃなその後は! 達者で重畳だな」
「――」
「おい、おぬし篁か。篁じゃな」
「遊佐、捜したぞ」
「何? わしをさがしたと? 要でもあるのか」
「おう、ある。大いにあるのだ」
「何だ、いえ」
「いうことではない。おぬしごとき犬に、もう何を申し聞けることはないのだ」
遊佐銀二郎、一歩下がって羽織の紐に手をかけた。足のひらきがもう居合腰にはまっている。
「では、用というのは、何だ?」
「首だ!」
「首? この、遊佐銀二郎の首か」
「いかにも!」
「わっはっはっはは」笑い出した銀二郎である。「でかしたぞ。首とはよかった。うむ、持って行け、といいたいが、こんな古い薄ぎたない首でも、おれにはまだすこうし要があるでな」
「未練なことを申すな。そっちに、拙者のみといわず、同藩の者には首をねらわれる覚えがあろう?」
「これこれ、篁、そ、そんな堅苦しいことをいうものではない。