Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
雑賀屋てえ小間物問屋があったのを知ってるだろう?」
「はい。駒形のほうでございましょう。何でも、小間物のほうでは老舗だとか――」
「今はねえのだ。先代が死ぬと、子がねえので、これから養子をして気苦労をするがものもないといってな、おせい様が店を畳んでしまったのだ。だから、早くから山ほどの財産を後生大事に、若後家を通してきたのだ。今じゃあもう若後家でもねえが――」
その山ほどの財産が目あてなのでございましょうとお高はいいたかったが、そうはいわなかった。
「あの人が雑賀屋のねえ」
「うむ。おせい様は雑賀屋の後家さんなのだ。その財産も、おおかたあちこちの資本にまわしてあるのだよ。何でも、誰か人が立って、おせい様になりかわってそのほうのめんどうを見てるてえ話だ。おせい様にまかせられて、その男がおせい様の金を動かしているということだ。だいぶおせい様のために利をあげるてえことだから、かなり腕のすごい野郎に相違ねえのだ」
「そうでございますかねえ。その人は、腕もすごうございましょうが、ずいぶんと正直なお人でございますねえ」
「正直といえば正直だろうよ。あの、よろずにぼうっとしているおせい様の金を、長年預かって間違えのねえばかりか、いい利を生ましちゃあきちんきちんとおせい様へ知らせるというのだからな。