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Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくまついしんかいこだん

幕末維新懐古談

高村 光雲

Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.931 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

今の猫と鼠の話のあった前後の頃おい(確か十五の年)は徳川氏の世の末で、時勢の変動激しく、何かと騒擾が引き続く。

それにつけて、四時の天候なども甚だ不順であって、凶作が続き、雨量多く、毎日、じめじめとイヤな日和ばかりで、米は一円に二斗八升(一銭に二合八勺)という高値となる。今までは円に四斗もあったものが、こう暴騰すれば世の中も騒がしくなるは当り前である。しかし、米は高くなったからといって、日常のものが、それに伴れて高くなるということはなく、やっぱり、百で六杯のそばは以前通り、職人の手間賃も元通りである。かと思うと、一方には沢庵一本が七十二文とか天保一枚とかいう高いものになって来る。つまり、経済界が乱調子になったことでありますが、こういう世の中の行き詰まった折から「貧窮人騒ぎ」というものが突発して来ました。

或る人が中ノ郷の枳殻寺の近所を通ると、紙の旗や蓆旗を立てて、大勢が一団となり、鬨の声を揚げ、米屋を毀ち壊して、勝手に米穀を奪って行く現場を見た。妙なことがあるもの、変な話しだ、と昨日目撃したことを隣人に語っていると、もう江戸市中全体にその暴挙が伝播して、其所にも此所にも「貧窮人騒ぎ」