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Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくまついしんかいこだん

幕末維新懐古談

高村 光雲

Lesen Sie 幕末維新懐古談 (ばくまついしんかいこだん) von 高村 光雲 (たかむらこううん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.931 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

自分の父は、幼い時、その親が身体を悪くされたために、自分の身を犠牲にして、一生懸命一家のために尽くされたという。自分は、その父が家のために尽くしたという年齢よりも、まだ、ずっとおとなになっているのに、こうして、師匠の家に安閑として家のことや、親たちのことを他所に見ているというは、何んたる不孝のことであろう。ここはこうしている場合ではない。自分も父のしたように、自分の父に対して、その危急を手助けしなければならない。――

こう私は思い詰めぬわけに行かなかった。

或る日、日暮れに、ふらふらと、黙って、師匠の家を出て、親の家へ帰って来ました。

父は稀見な顔をして、私を見ていました。母は、それでも、何かと私に優しいことをいってくれていました。

私は父に向い、

「実は、世間がいかにも騒々しく、いろいろな噂を聞きますので、家のことが心配でたまりませんから、明日からあなたと一緒に商売をして、何なりとお手助けしようと思い、それで戻って参りましたので……」

こういう意味のことを、恐る恐る述べました。それで父の意も解け、顔色も和らぐことかと思ったのは間違いで、父は恐ろしく厳励しい声で、私に怒鳴りつけて来ました。