Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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へいぼん

平凡・私は懐疑派だ

二葉亭 四迷

Lesen Sie 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.548 Zeichen · 161 Bildschirme

Aozora Bunko

それには同気相求めて友が幾人も出来た。同県人で予備門から後文科へ入った男が有ったが、私は殊に其感化を受けた。ああ、皆自分が悪かったので、人を怨んでは済まないが、私は今でも此男に逢うと、何とも言えぬ厭な心持になる。儘になるなら刺違えて死で了いたく思う事もある。

四十三

私が感化を受けた友というのは私より一つ二つ年上であった。文学が専門だから、文学書は私より余計読でいたという丈で、何でもない事だが、それを私は大層偉いように思っていた。まだファウストを読まぬ時、ファウストの話を聴される。なに、友は愚にも附ん事を言っているのだが、其愚にも附かん事を、人生だ、智慾だ、煩悶だ、肉だ、堕落だ、解脱だ、というような意味の有り気な言葉で勿体を附て話されると、何だか難有くなって来て、之を語る友は偉いと思った。こんな馬鹿気た話はない。友は唯私より少し早くファウストという古本を読だ丈の事だ。読んで分った所で、ファウストが何程の物だ? 技巧の妙を除いたら、果してどれ程の価値がある? 況や友はあやふやな語学の力で分らん処を飛ばし飛ばし読んだのだ。読んで幼稚な頭で面白いと感じた丈だ、それも聞怯して、従頭面白いに極めて掛って、半分は雷同で面白いと感じた丈だ。