Japanische Klassiker mit Furigana
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へいぼん
平凡・私は懐疑派だ
二葉亭 四迷
Lesen Sie 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.548 Zeichen · 161 Bildschirme
どうせ思想に囚われて活機の分らぬ人の為る事だから、お飾の思想を一枚剥れば、下からいつも此様な愛想の尽きた物が出て来るに不思議はないが、此方も此方だ、其様な事は少しも見えない。本当に是で好い事だと思って、其言葉の尾に縋って、何処かの雑誌へ周旋をと頼んだ。こんなのを盲目の紛れ当りと謂うのだろう。機を制せられて、先生も仕方がなさそうに是も受込む。私達の応対は活きた人には側で聴いていられたものであるまい。
一月程して私の処女作は或雑誌へ出た。初恋が霜げて物にならなかった事を書いたのだからとて、題は初霜だ。雪江さんの記念に雪江と署名した。先生が筆を加えて私の文は行方不明になった処も大分あったが、兎も角も自分の作が活字になったのが嬉しくて嬉しくて耐らない。雑誌社から送って来るのを待ちかねて、近所の雑誌店へ駆付けて、買って来て、何遍か繰返して読んでも読んでも読飽かなかった。真面目な人なら、此処らで自分の愚劣を悟る所だろうが、私は反て自惚れて、此分で行けば行々は日本の文壇を震駭させる事も出来ようかと思った。
聊かながら稿料も貰えたから、二三の友を招いて、近所の牛肉店で祝宴を開いて、其晩遂に「遊び」