Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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へいぼん

平凡・私は懐疑派だ

二葉亭 四迷

Lesen Sie 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.548 Zeichen · 161 Bildschirme

Aozora Bunko

是に於て作家は如何しても其主観を修養しなければならん事になる。

私は行々は大文豪になりたいが一生の願だから、大に人生に触れて主観の修養をしなければならん。が、漠然人生に触れるの主観を修養するのと言ってる中は、意味が能く分っているようでも、愈実行する段になると、一寸まごつく。何から何如手を着けて好いか分らない。政治や実業は人生の一現象でも有ろうけれど、其様な物に大した味はない筈である。といって教育でもないし、文壇は始終触れているし、まあ、社会現象が一番面白そうだ。面白いというのは其処に人生の味が濃かに味わわれる謂である。社会現象の中でも就中男女の関係が最も面白そうだが、其面白味を十分に味わおうとするには、自分で実験しなければならん。それには一寸相手に困る。人の恋をするのを傍観するのは、宛も人が天麩羅を喰ってるのを観て其味を想像するようなものではあるけれど、実験の出来ぬ中は傍観して満足するより外仕方がない。が、新聞の記事では輪廓だけで内容が分らない。内容を知るには、恋する男女の間に割込んで、親しく其恋を観察するに限るが、恋する男女が其処らに落こちても居ない。