Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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へいぼん

平凡・私は懐疑派だ

二葉亭 四迷

Lesen Sie 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.548 Zeichen · 161 Bildschirme

Aozora Bunko

可哀そうだなあ……僕ぁ学校なんぞへ行きたか無いンだけど……行かないと、阿父さんがポチを棄てッ了うッて言うもんだから、それでシヨウがないから行くンだけども……」

十五

ジャンジャンと放課の鐘が鳴る。今迄静かだった校舎内が俄に騒がしくなって、彼方此方の教室の戸が前後して慌だしくパッパッと開く。と、その狭い口から、物の真黒な塊りがドッと廊下へ吐出され、崩れてばらばらの子供になり、我勝に玄関脇の昇降口を目蒐けて駈出しながら、口々に何だか喚く。只もう校舎を撼ってワーッという声の中に、無数の円い顔が黙って大きな口を開いて躍っているようで、何を喚いているのか分らない。で、それが一旦昇降口へ吸込まれて、此処で又紛々と入乱れ重なり合って、腋の下から才槌頭が偶然と出たり、外歯へ肱が打着かったり、靴の踵が生憎と霜焼の足を踏んだりして、上を下へと捏返した揚句に、ワッと門外へ押出して、東西へ散々になる。

仲善二人肩へ手を掛合って行く前に、弁当箱をポンと抛り上げてはチョイと受けて行く頑童がある。其隣りは往来の石塊を蹴飛ばし蹴飛ばし行く。誰だか、後刻で遊びに行くよ、と喚く。