Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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へいぼん

平凡・私は懐疑派だ

二葉亭 四迷

Lesen Sie 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.548 Zeichen · 161 Bildschirme

Aozora Bunko

其れでも足らないで、お八ツにお煎を三枚貰ったのを、責って五枚にして貰って、二枚は喫べて、三枚は又ポチに遣る。

夫から庭で一しきりポチと遊ぶと、母が屹度お温習をお為という。このお温習程私の嫌いな事はなかったが、之をしないと、直ポチを棄ると言われるのが辛いので、渋々内へ入って、形の如く本を取出し、少し許おんにょごおんにょごと行る。それでお終だ。余り早いねと母がいういのを、空耳潰して、衝と外へ出て、ポチ来い、ポチ来いと呼びながら、近くの原へ一緒に遊びに行く。

これが私の日課で、ポチでなければ夜も日も明けなかった。

十六

ポチは日増しにメキメキと大きくなる。大きくはなるけれど、まだ一向に孩児で、垣の根方に大きな穴を掘って見たり、下駄を片足門外へ啣え出したり、其様悪戯ばかりして喜んでいる。

それに非常に人懐こくて、門前を通掛りの、私のような犬好が、気紛れにチョッチョッと呼んでも、直ともう尾を掉って飛んで行く。況して家へ来た人だと、誰彼の見界はない、皆に喜んで飛付く。初ての人は驚いて、子供なんぞは泣出すのもある。すると、ポチは吃驚して其面を視ている。