Japanische Klassiker mit Furigana
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へいぼん
平凡・私は懐疑派だ
二葉亭 四迷
Lesen Sie 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.548 Zeichen · 161 Bildschirme
其暇に自分の勉強をするのだが、其さえ時々急ぎの謄写物など吩咐って全潰になる。
夕方学校から帰ると、伯父さんの先生はもう疾うに役所から退けていて、私の帰りを待兼たように、後から後からと用を吩咐る。それ、郵便を出して来いの、やれ、お客に御飯を出すのだから、急いで仕出し屋へ走れのと、純台所用の外は、何にでも私を使う。時には何の用だか知れもせぬ用に、手紙を持たせられて、折柄の雨降にも用捨なく、遠方迄使いに遣られて、つくづく辛いと思った事もある。さもなくば内で取次だが、此奴が余所目には楽なようで、行って見ると中々楽でない。漸く刑法講義の一枚も読んだかと思うと、もう頼もうと来る。聞えん風も出来ぬから、渋々起って取次に出て、倒さになる。私のお辞儀は家内の物議を惹起して度々喧しく言われているけれど、面倒臭いから、構わず倒さになる。でも、相手が立派な商人か何かだと、取次栄がして好い。伯父さんの先生、其様な時には、ふうふうと二つ返事で、早速お通し申せと来る。上機嫌だ。其代り其様な客の帰る所を見ると、持って来た物は屹度持って帰らない。立派な髭の生えた人もまだ好い。そんなのに限って尊大振って、私が倒さになっても、首一つ動かさぬ代り、取次いでも小言を言われる気遣いはない。