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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひらがげんないとりものちょう

平賀源内捕物帳

久生 十蘭

Lesen Sie 平賀源内捕物帳 (ひらがげんないとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.946 Zeichen · 34 Bildschirme

Aozora Bunko

目ッ吉は、ひッ、と息をひいて、

「もちゃげるわけじゃありません、こりゃア、どうも凄いお推察、恐れ入りました。……仰言る通り、如何にもそうでなくっちゃ筋が通らねえ。……が、それにしても、渡御の道筋の両側に隙間なく桟敷を結って、何千という人目がある。しかも、真ッ昼間。あれだけの人目の中で外側から槍で突くにしろ刀で刺すにしろそんな芸当は出来そうもねえ。……だいいち、象の脇腹には突傷はおろか、下手に窪んだとこさえありゃしねえんです。仰言ることは如何にも納得しましたが、とすると、いったいどんな方法で殺ったものでしょう」

「さア、そこまでは俺にもわからねえ。いずれ、象の胎内に何かからくりがあるのだと思うが……」

と、言いながら、懐中から三椏紙を横に綴じた捕物帖を取出し、

「……象の右の前脚に入ったのは、美濃清で、左脚が植木屋の植亀。……後脚の右が麹町十三丁目の両換屋、佐渡屋の忰の定太郎。……同じく後脚の左が、箪笥町の担呉服、瀬田屋藤助この四人。……なア、目ッ吉、仮に、象を背負って歩きながら里春を殺るとしたら、どいつがいちばん歩がいいと思う」

「……象の脚の下から担いで行く四人の脚が見えているんだから、槍か何かで突くとしても、まず、前脚の二人は覚束ない。