Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいせんのひみつ
幽霊船の秘密
海野 十三
Lesen Sie 幽霊船の秘密 (ゆうれいせんのひみつ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.846 Zeichen · 62 Bildschirme
「さあ、元気を出して漕ぐんだ。あと二時間もすれば、夜が白むだろう」
事務長は、大きなこえで、一同に元気をつけた。そのときであった。
「あっ、船が! 大きな船が通る」
「えっ、大きな船が通るって、それはどこだ?」
「あそこだ。あそこといっても見えないかもしれないが、左舷前方だ」
「えっ、左舷前方か」
一同は、その方をふりかえった。なるほど暗い海上を、船体を青白く光らせた船の形のようなものが、すーうと通りすぎようとしている。
「あっ、あれか。かなり大きな船じゃないか。呼ぼうや」
「待て。うっかりしたことはするな。第一あの船を見ろ。無灯で通っているじゃないか。あれじゃないかなあ。和島丸へ魚雷をぶっぱなしたのは」
「ふん、そうかもしれない。すると、うっかり呼べないや」
火花する船腹
佐伯船長も、おどろく眼で、その青白く光る怪船をじっと見つめていた。
ふしぎな船もあるものだ。まるで幽霊船が通っているとしか見えない。
「船長、試みにあの船を撃ってみてはどうでしょうか。ここに一挺小銃を持ってきています」
小銃で幽霊船を撃ってみるか。それもいいだろう。しかし万一あれが本当の幽霊船でなく、どこかの軍艦ででもあったとしたら、そのときはこっちはとんだ目にあわなければならない。