Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とうせんさくしょかん

当選作所感

平林 初之輔

Lesen Sie 当選作所感 (とうせんさくしょかん) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.251 Zeichen · 3 Bildschirme

Aozora Bunko

「窓」

最後にばたばたと事件が整理されて、刑事や監獄などが出てくるのも、前の方の落ちついた空気をぶちこわしている。そうして、こういう話の大団円としては少しくどすぎるように思った。

要するに、作者が、皷につきまとう奇縁を全くの「偶然と一致」としてとりあつかうでもなければ、全く神秘そのものとしてとりあつかうでもないところに内容の分裂があって、そこからすべての欠点がきているように思う。

「窓」

この作者の筆は、「あやかしの皷」の作者のそれに比べると、いくぶん慣れないところがあるようだが、事件の構成ががっしりとできている。

調書や証言の類を排列していって、それによって次々に事件を解決してゆく手法にも、新機軸がうかがわれる。まるで事実の記録みたいだという非難もあるかもしれぬが、その非難はかえってこの作の強味を語っているように私は思う。事件の中へ泥棒を点綴したのは、はじめのうちは、わざと事件を複雑に見せるだけのためのように思えたが、最後になって泥棒にも重大な役割を演じさせて、ただの端役でおわらせていないところもよい。

ただし唖の女中を、もう少し何とか工夫できなかったものだろうか。