Japanische Klassiker mit Furigana
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しんれいさつじんじけん
心霊殺人事件
Lesen Sie 心霊殺人事件 (しんれいさつじんじけん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.557 Zeichen · 52 Bildschirme
後閑仙七の名をきいて、なるほど、それなら話がわかると九太夫は思った。しかし、奇妙な兄妹たちだなと内心におどろいたのである。何より変ってるのは四人の兄妹の顔立が全然ちがっていることだ。姉の勝美は瓜実顔の美人であるが、次女のミドリは丸顔の美人で、目にも鼻にも共通点がない。勝美はオチョボ口でうけ唇だが、ミドリは大口で時々カラカラ笑っている。末のファッションモデルの糸子は先年熱海でミス何々の選があったとき九太夫も見物にでかけて知ってるのだが、これはまたチンのようなクシャ/\した顔で、しかし、妙に色ッぽくて愛くるしい娘なのである。ミス何々の三等ぐらいだったようだ。一寸法師の辰男は西郷隆盛がシカメッツラしているような大きな顔で、首から足までは顔の倍ぐらいしかない。お客のトランクを地面すれすれにブラ下げて歩いてるが、バカ力があるらしく両手に大トランクをいくつもブラ下げて疲れた顔もせずに歩いているのである。
だいたい他人に対して血も涙もない人間というものは親子の情に限ってすこぶるこまやかなのが一般の例だ。自分の血のツナガリだけが自分の城、安住の地というわけかも知れない。