Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かいきじんぞうとう

怪奇人造島

寺島 柾史

Lesen Sie 怪奇人造島 (かいきじんぞうとう) von 寺島 柾史 (てらしままさし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.159 Zeichen · 87 Bildschirme

Aozora Bunko

飛行機! 冗談いっちゃいけない。飛行機をつくる材料など、何一つない、北洋通いのどろぼう船ではないか。空想しただけでも、おかしいではないかと、笑うかも知れない。では、飛行機といわず、単に飛翔機といおう。幽霊船の甲板で、独楽のように、ぐるぐる廻りながら、苦心惨憺して製作しているのが、この飛翔機だ。いやむしろ、風船といった方がいい。

幸い、二人の科学者が、協力してくれる。科学者は、不可能なことを可能ならしむるに妙を得た神人だ。殊に老博士は、人造島を創案した大科学者だ。彼は幽霊船中にある帆布や、麻布を、僕等に集めさした。それを縫合すのは、生理学者の怪老人の仕事だった。そのままに、僕等は、船内を隈なく探し廻って、蝋や、ゴム類を夥しく集めて来た。

「それを、麻布に塗りたまえ」

老博士の命令どおり、たんねんに麻布に塗った。

まもなく長さ数メートルの大きな蝋塗りの麻袋が出来上った。それに幾本かの麻縄を結び、その端に、ハンモックを取付けた。

「これでよい。この原始的な飛翔機で、大空へうかび上るのだ」

老博士は、満足げに云った。

「でも、博士、この麻袋の中へ、瓦斯を填めなければ浮びませんよ」