Japanische Klassiker mit Furigana
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おしみなくあいはうばう
惜みなく愛は奪う
有島 武郎
Lesen Sie 惜みなく愛は奪う (おしみなくあいはうばう) von 有島 武郎 (ありしまたけお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.397 Zeichen · 159 Bildschirme
然しこれから私が書き連ねる言葉は、恐らく私の使役に反抗するだろう。然し縦令反抗するとも私はこれで筆を擱くことは出来ない。私は言葉を鞭つことによって自分自身を鞭って見る。私も私の言葉もこの個性表現の困難な仕事に対して蹉くかも知れない。ここまで私の伴侶であった(恐らくは少数の)読者も、絶望して私から離れてしまうかも知れない。私はその時読者の忍耐の弱さを不満に思うよりも私自身の体験の不十分さを悲しむ外はない。私は言葉の堕落をも尤めまい。かすかな暗示的表出をたよりにしてとにかく私は私自身を言い現わして見よう。
無元から二元に、二元から一元に。保存から整理に、整理から創造に。無努力から努力に、努力から超努力に。これらの各※(二の字点、1-2-22)の過程の最後のものが今表現せらるべく私の前にある。
個性の緊張は私を拉して外界に突貫せしめる。外界が個性に向って働きかけない中に、個性が進んで外界に働きかける。即ち個性は外界の刺戟によらず、自己必然の衝動によって自分の生活を開始する。私はこれを本能的生活(impulsive life)と仮称しよう。
何が私をしてこの衝動に燃え立たせるか。