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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆかいなはなし

愉快な話

豊島 与志雄

Lesen Sie 愉快な話 (ゆかいなはなし) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.945 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

愉快な話というものは、なかなかないものだ。殊に事実談になると猶更である。事実談は、どんな愉快な面貌を具えていても、どこかに一脈の憂愁を湛えている。現実というものが、本質的にそう佗びしいものであるか、或は現実に対する吾々の感性が、現実をそう佗びしく塗りたてるのか、いずれとも分らないが、とにかく不思議な現象ではある。

ヨタになると、随分愉快な話もありそうだ。ところがヨタというものは、凡人がやたらに弄ぶべきものではない。凡人の手に弄ばれる時、それは卑俗低劣に堕し、擯斥すべきものとなる。ヨタは、稀代の天才によってのみ生かされる。諸種のイズムの窮屈さをいとう稀代の天才が出て、もし文芸界に身を投ずるとしたならば、ヨタリズムなどという運動が起るかも知れない。それは諸種のイズムと対蹠的に立つイズムである。そして漫談などというものは、一種の凡人的ヨタリズムだ。

昨年の、朝日新聞か日日新聞かの、雑記帳とか青鉛筆とかいった欄に、次のような記事があった。

――アメリカで、すばらしい金儲の考案をした男がいる。大きな建物を設けて一方に猫を飼い、一方に鼠を飼う。ところで、猫の皮は一枚相当の価格がする。