Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ばしゃ
愛の挨拶・馬車・純粋小説論
横光 利一
Lesen Sie 愛の挨拶・馬車・純粋小説論 (ばしゃ) von 横光 利一 (よこみつりいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 40.699 Zeichen · 78 Bildschirme
それでは信者が自分を狂人だと思ったと感じたのは、何かの自分の思いちがいであったのかと由良は思ったが、それならいったい、何ぜ学者のことを云う度に信者がそんなに子供らしく、急によそよそしい風をするのかますます分らなくなって来て、しばらく由良も考え考え信者と一緒に歩いていった。ところが、信者は由良が黙っているのに向うから、まことにとんでもないと思う頃、自分も前は筮法をすすめられてあの学者の所へかよっていたが、娘が始終夢殿村から来ているのだから、用心をしていないと危いと、口ごもるように云ってから、由良を見返して顔をだんだん赧らめた。それではさっきの理解の出来なかった行動は、尽く信者の嫉妬だったのかと初めて由良もおかしく思ったが、前に自分のしていた位置をとって変って、他人が筮法を習うのをそんなに不愉快に思うのならそれなら此の信者と学者の娘との間には、必ず何事かあったにちがいないと由良は思った。しかし、自分がもしこのまま信者に代って筮法を習うとすれば、あるいはもしかすると、信者の遭遇したそのままの憂き目を見なければならぬともしれたものではないのだから、学者の第何番目かの弟子となろうとするには、たしかに由良は前者の轍の行動も充分に見ておかねばならぬのだった。