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Japanische Klassiker mit Furigana

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あいどくさっかについてのだんぺん

愛読作家についての断片

平林 初之輔

Lesen Sie 愛読作家についての断片 (あいどくさっかについてのだんぺん) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.173 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

カリングという探偵は、そうずばぬけた活動はしないで、綿密に、徐々に、いつのまにか微細な点にわたるまで事件の真相をほどいているというたちの探偵法を用いています。アルセーヌ・ルパンなどとは正に正反対な人格です。ある意味で、最も人間的な探偵といえるでしょう。この人の小説を読むと、探偵の存在にはあまり気付かない程、それほど探偵がひかえ目に活動しています。探偵よりも事件そのものに読者の注意がひかれます。

最近では、ビーストンやヘルマン・ランドンなども愛読します。いま本誌に連載されているランドンの『灰色の幻』はガストン・ルルー張りの変幻極まりなきものです。私はこの原書は読んでいませんので、どういう風に作者がしまりをつけるかと多大の期待をもって毎月次の号をまっています。

日本の作家の江戸川乱歩氏も、だんだん私のファヴォリ〔お気に入り〕の一人となってきました。今日本の作家で、――あらゆる小説作家を通じて――私が、手にはいったものは必ず読むにきめているのはこの人だけではあります。「赤い部屋」「白昼夢」等における、感覚や想像力の異常性は、――少々奥行が乏しく、かつ仕上げのところが二つとも不自然であるが――最近の文壇における一収穫でありましょう。