Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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わがやのらくえん

我が家の楽園

久生 十蘭

Lesen Sie 我が家の楽園 (わがやのらくえん) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 90.195 Zeichen · 175 Bildschirme

Aozora Bunko

証人が要るなら、うちが、なんぼでも出す……これから、ちょっと石田さんと用談があるから、あんた、今日はこれくらいで、ひきとってくれんか」

一気に押しまくって、係長と刑事を追いだしてしまうと、広廊へあがって、ジロジロと家のなかをながめだした。

「あんたのほうも、補償問題にひっかかって、うるさいことになっとるそうやが、よっぽど手強くやらんと、埓があかんですよ……わしの調査したところによると、まだ処理されない分が、講和発効前のもので約二千件、点数にして六十万点もあるところへ、発効後のものが、五百件も加わっとる。政府は百二十二億の補償予算を組んで、調査班を出して調査させとるが、補償ではやれんような複雑な問題があって、簡単なことでは片附かん。秋までかかって、半分いったらいいほうでしょう。わしはこの春から、調達局と旧所有者の間に立って、調停業みたいなことをやっとるのですが、一口に補償といっても、条件がいろいろで、なかには、どう捌けばええのか、わからんようなのがある……渋谷のさる住宅の話ですが、池に飼っていた、一匹、時価二万円という錦鯉をですな、四十一匹もあんた、ペロリと食べられてしもた。