Japanische Klassiker mit Furigana
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わがやのらくえん
我が家の楽園
久生 十蘭
Lesen Sie 我が家の楽園 (わがやのらくえん) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 90.195 Zeichen · 175 Bildschirme
た。
賢夫人はやめない。肥りすぎた物臭さのせいで、億劫がって、めったに口をきかないが、はずみがついてころがりだすと、とめようにもとまらなくなるのである。
「言いかけたついでだから、洗いざらい言わせていただきますが、この間の試験だってそうです。高級官吏試験虎の巻、なんていうあやしげな本を読んで、準備ができたらしいようなことをいって、胡魔化していらしたけど、あんないい加減なことじゃ、落第するのがあたりまえです。法規運用問題のほうはともかく、かんじんの農林関係の統計問題が、一つもわからなかったなんて、いくらなんでも、ひどすぎるじゃありませんか」
「法の根拠や範囲について、原則や習慣が確立していないと、手も足も出ないのが官吏の特性なんだから、これァどうしようもない。何事にも、しっかりした規定があって、それに従って動くようにばかり躾けられてきたのだから、官吏試験などという事例のないことは、俺にはできない。落第したって、べつに恥だとは思わないね」
「恥でないかもしれないけど、いやですね……試験をいい加減になすったのは、首を切られたって、アメリカの家賃で楽々食えると、あてにもならないことをあてにして、いい気になっていたからでしょう……その結果が、このとおりです。