Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
わがやのらくえん
我が家の楽園
久生 十蘭
Lesen Sie 我が家の楽園 (わがやのらくえん) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 90.195 Zeichen · 175 Bildschirme
賢夫人の希望も、あわせてかなえたわけだったが、それが相手に通じないとは、おかしな話なので、石田氏は腹をたてて、床の上に胡坐をかいてしまった。
「こんな大屋台を背負いこんで、税金を払うために、みじめな暮らしをするのはいやだといったのは、お前だったな。いったい、どこが不服なんだ」
賢夫人も、立ち疲れたとみえて、桃尻になって、しゃがみこみながら、
「むかしの、古邸の態しか浮ばなかったので、たしかに、昨夜は、そう申しましたが、今日、見て歩いているうちに、気持が変ったんです……いずれ、千々子を嫁づけなくてはならないのですが、あんなバラックから嫁にやって、終生、みじめな思いをさせるより、こんな家から出してやられたら、千々子にしたって、嬉しくないことはないでしょう……虚栄だとおっしゃるかもしれませんが、嫁にやる娘を持つ母の心は、たいていこうしたものなんです……あなたが無理を押してくだすったので、資産再評価のほうも、未決定のまま、先へのばせるわけですから、庭木のほうで、うんと補償金をとってくだされば、女中ぐらいおいても、やって行けると思うのですが、いかがでしょう」
三