Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
わがあいするしじんのでんき
我が愛する詩人の伝記
室生 犀星
Lesen Sie 我が愛する詩人の伝記 (わがあいするしじんのでんき) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.728 Zeichen · 231 Bildschirme
だから信夫が来るとか、他のしたしい客があると、普段したことのない物で、皆の好きな物を作る留守の愉しさがあったのだ。津村信夫はたいへん肥っていて愛嬌があったから、まずよせなべの前にどかりとあぐらを組み、落ち着き払って鍋の中をぐるぐる廻しながら、こんな処におっさんが帰って来ると困るなといい、子供達はいまごろ街でお酒を飲んでいるから、帰る心配はまずないと言った。皆は私のことをだぶちん以外におっさんと呼び、だぶちんとおっさんを交互につかい分けをしていた。ひょっとすると帰って来そうな気のする日にはおっさんといい、おっさんという時には警戒と敬意とが少々含まれ、だぶちんと呼ぶときは面白半分におやじを抛り出すような状態の時に多かった。
信夫は午後の四時頃から、夕食後の八時か九時頃に帰って行った。同じ日の十時頃にもどった私は、よせなべの匂いをかいで、今日のお客はノブスケだね、よせなべの匂いがするといい当て、いつもノブスケとよせなべとが、付き物になっていた。よい家庭にそだったノブスケは神戸の父母から隔れていたから、も一軒自分が好きに遊べる家庭がいるらしく、十日めくらいに大森の私の家に通うていたのだ。