Japanische Klassiker mit Furigana
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「われらのしじょうそうだん」
「我らの誌上相談」
宮本 百合子
Lesen Sie 「我らの誌上相談」 (「われらのしじょうそうだん」) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.040 Zeichen · 16 Bildschirme
われわれは違います。こういう問題は、あなた一人だけのことではなく、いろいろな年齢の、いろいろの境遇の婦人が、真面目に考え、苦しんでいることだと思えるのです。
さて、あなたの旦那さんは、会社へ勤めておられるそうですが、その会社で良人の方は大株主ででもあるのでしょうか。重役とか? または格のいい主任級の方でしょうか。
なぜというに、この頃のギリギリと行きつまった世界の不景気時代、タダの会社員だったらいつ会社の都合でクビになるかしれたものでない。クビになったら、又別の口はなかなか見つからず、退職手当と云ったって、涙金です。一年つづくか二年つづくか当のつかない失業の間を、笑って暮していけるだけ、あなたの旦那さんは金持ちの方でしょうか。
若し、クビにされる心配は重役だからない。病気で半年休んでもおっかないことはない。クビにするならしろ、笑顔でクビにされてやるというブルジョアなら話は別ですが、あなたのお手紙が、ありふれたノートの紙をひきちぎった上に書かれているところを見れば、そういう方の妻とも思えません。
良人の方に、まず、何故この頃どの会社でも月給は上らず、手当は減り、しかも何ぞというとクビ、クビでおどすかという訳を、毎日の暮しの間に細かく説明して見せたら、どんなものでしょう。