Japanische Klassiker mit Furigana
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「われらのしじょうそうだん」
「我らの誌上相談」
宮本 百合子
Lesen Sie 「我らの誌上相談」 (「われらのしじょうそうだん」) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.040 Zeichen · 16 Bildschirme
病母と弟を抱えて
お手紙拝見しました。あなたのお心持の入りまじった苦しいところはよくわかります。ましてあなたの場合、まだきまった対手が姿をあらわしていないから、いろいろそれを根拠として具体的な相談をすすめて行く条件が、あなた御自身にもわかっていない。いわば、空をつかむような心配です。
従って、私たちにしろ、山田さんと同じように実際の対手が出来た上で、家へ一緒に住むかどうかということを定めるしかないと云う返事のほか出来ません。
ただ、あなたの手紙で感じた一つのことを云いますと、それは、あなたがボンヤリながら、今の世の中にそういう境遇におかれた若い女の結婚難というものに恐怖を抱いていられるという事です。
夫と家へ一緒に住もうか住むまいか? 若い弟嫁と母とだけでは心配だという心持のかげには、自分の複雑な家庭の事情が、対手を面倒がらせ逃がしてはしまうまいかという焦慮がひそんでいると思います。
そして又実際、多くの男は、女に大した財産でもあれば別ですが、さもなければ女の実家の厄介は背負いたがらないものです。あなたの悩みも、つまりは、どの男でも妻であるあなたの実家の商売、病身な母などについて快よく心労をわけあってくれるとは云えないと感じているところにあるのでしょう。