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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

私は机の下に入れて置いたが、ふいと父にでも見つけられてはと思い、こんどは縁の下の暗いところへ蜘蛛の巣と一しょに押し込んで置いたが、その暗いところにありありと隠されてあるのが目にうかんで落ちつけなかった。私はしまいにはどうしてもこの雪駄を持っているうちはじっと落ちついて坐っていることさえ出来なかった。

私の心はだんだん後悔しはじめた。どんなに彼女が捜していることだろう。そしてもし私のしたことだと判明すれば私は彼女と同じい罪を犯したも一般だ。私は恐ろしくなりはじめた。私は縁の下からまた取り出して土を払って、そっと懐中へ入れて、また寺を出て行った。彼女の家の前へ来たのは、殆んど前に忍び込んだときとは一時間ほどの後であったので、家の中はやはり寂然としていた。私はそっと柴折戸から入って、玄関へ雪駄をそっと挿し込むように入れて置いて、すぐに通りへ出た。さきの位置に雪駄を置くときは、格子を一尺近くあけなければならなかったので、私は犬でもいたずらしたように見せるために、すぐ閾のよこに置いたのであった。奥のたたきの上には、つれに離れた片方の雪駄が寂しそうにひとりで、やがて来るつれを待っているように取り残されていた。