Japanische Klassiker mit Furigana
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あるしょうじょのしまで
或る少女の死まで 他二篇
室生 犀星
Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme
普通の姉弟よりも仲の睦じい私どもに異った血が流れているかと思うと、姉との間を断ち切られたような気がするのであった。
おばあさん等もかえったあとで、私は一人で室にこもって、ひどく陰気になっていた。父は、
「顔のいろがよくないがどうかしたのかな。」
「いえ。何でもないんです。」
と、私はやはり「ほんとの姉弟でない。」ことを考え込んでいた。一つ一つ話の端にも、私はいつも心を刺されるものを感じる弱さを持っていたために、ときどき酷く滅入り込むのであった。心はまたあの行方不明になった母を捜りはじめた。「いつ会えるだろうか。」「とても会えないだろうか。」という心は、いつも「きっと会うときがあるにちがいない。」というはかない望みを持つようになるのであった。
この寺にきてから、私は自分の心が次第に父の愛や、寺院という全精神の清浄さによって、寂しかったけれど、私の本当の心に触れ慰めてくれるものがあった。
私はよく深く考え込んだ挙句、人の見ない時、父にかくれて本堂に上ってゆくのであった。暗い内陣は金や銀をちりばめた仏像が暗い内部のあかりに、または、かすかなお燈明の光に厳かに照らされてあるのを見た。