Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あるしょうじょのしまで
或る少女の死まで 他二篇
室生 犀星
Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme
私たちはライオンを見た。虎を見た。ふじ子は恐がった。
私は虎の美しい毛並みの下から隆起する肉体の肥りように、手を触れて見たいような、猛獣にたいする懐かしさをかんじた。しかも、自分に危険の及ぼさない檻の中を覗き込んで、私は安心しながら、そういう空想をする自分を卑劣にかんじた。
二疋の豹。それはまるで美しい絨氈の飽くことのない深い天鵞絨を眺めているような、それでいて、絶えず自由に柔らかい光沢をもって、しきりに、巫山戯ちらしていた。しかも長い斑点のある尾は、一疋の蛇のように自由に捲きあげられたり、床の上に引きずられたりした。
私はこれらの猛獣の棲む高原や森林や、暗い渓谷、あるいは広茫とした沙漠のありさまを一瞬の間に、あたまに描いた。その引き続いた気分のもとに、その如何なる高価な宝石にも見ることのできない眼底の光芒や、真紅な脣をあくこともなく眺めた。そこに烈しい生きた美があり、美はたえず荒い呼吸をつづけて自分の中にまで注いだ。自分の中に住んでいる思想的な、あたかも仕事に対って絶えず傾注されているような内の内なる生命の本体が、いまありありとかれらの魂と相囁いているような、烈しい歓喜をしずかに感じさせて来た。