Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし何かしら物足りなかった。いつも坐っているはずの女の子がいないためであることは無論ではあったが、他に客もなく、しんと寂しかった。

私はおかみにたずねた。

「この間いた女の子はどうしたんです。きょうはいないじゃありませんか。」

おかみは、

「あの子ですか。すこしからだを悪くしてやすんでいますの。」

「どんな病気なんです。」

「いやな病気らしいのです。私どもも困っているのでございますよ。」と、眉を顰めた。その頬は冷やかな、あまり小さな病人をいたわりそうにも思えなかった。

「それや可愛想だね。」

Sは私の顔を見た。

私はすぐに、あの鶴のように瘠せた彼女の病気が、そのせまい胸を思うただけでも判るような気がして、一時に、どっと気分が沈んでしまった。

「よほど悪い方ですかね。」とSがいうと、

「もう三週間もねているんですが、医者がむずかしいといっていました。」

私とSとはまた顔を見合せた。あの小さい魂――それが今私にありありと考え出された。いつも浮べた善良な微笑と、それにはひきかえ彼のいつも耐らないように、大きく開いた悲しそうな眼の静かさ。

Sと私とは勘定の外に金を出して「あの子のすきなものを買ってやってくれるように。