Japanische Klassiker mit Furigana
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あるしょうじょのしまで
或る少女の死まで 他二篇
室生 犀星
Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme
表は女性にたいしては無雑作であるようでいつも深い計画の底まで見貫く力をもっていることは実際であった。かれは決してきむすめ以外には手出しをしなかったし、生娘なればたいがい大丈夫だとも言っていた。
「駄目な時には初めっから駄目なんだ。向うが少しでもいやな顔をしたり、手を握らせなかったりしたら、どんなに焦っても駄目さ。そんな奴はやめてしまうさ。それになるべく美人の方がやりいいね。」
「なおむつかしいじゃないか。」
私は問い返した。
「きれいな女は二、三度引っかかっていなけりゃ、子供の時分から人に可愛がられているから馴れていてやりよいのさ。」
表は真面目な顔をした。
「そんなもんかなあ――僕はその反対だと思っていたんだ。」
私は表の言葉の中に、本当のところがあるような気がした。
「だから美人はたいがい堕落する――僕の経験から言っても、わるい女はきっと刎ねつけるようだね。」
私だちがひそひそ話しているうちに、幕が引かれた。表は騒がしい埃の立った桝の方をじっと凝視していたが、急に立って廊下の方へ行った。そして女の桝からやや隔れた桟敷の囲いのそとに永く立っていた。私は胸に鼓動をかんじながら見ていると、女はお母さんと何か話をしいしい表の方へ目をやっていた。