Japanische Klassiker mit Furigana
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せんそうざっき
戦争雑記
徳永 直
Lesen Sie 戦争雑記 (せんそうざっき) von 徳永 直 (とくながすなお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.149 Zeichen · 25 Bildschirme
二
だが、決してロスケは怒らなかった。長い赤髪を、モシャモシャさせながら、何だかペチャクチャ喋くっては、私達に笑いかけた。小屋の柵のまえに、鉄砲をかついでゆききしている日本の番兵は、彼等の胸位いしか、脊が届かなかった。
その大兵の露助は、小さい日本兵の尖った喧嘩腰の命令に、唯々諾々と、寧ろニコニコしながら、背後から追いたてられて、便所などに、悠々と大股に往ったりしていた。
私は、そのロスケの喰う残飯を喰った。それは、種子油の沢山入った粟飯であった。
「なんでも、ロスケは油っこいものを、喰うぞいナー!」
母は、笊を片付けながら、塊りの粟飯を頬張って云った。私はロスケの喰うものだと聞いて、すぐ止した。そして、ロスケの残飯まで喰わなければならないのかと思った。母には云わなかったけれど、貧乏人であることが、悲しく、恥しくなって、その日からロスケを見にゆかなくなった。
二
私は自分の親が、貧乏人であることを、恥しく思うようになった。七ツ八ツの小児に似ず、物事に遠慮深く、ひけ目がちになった。
それに、私の親類一家は、村のうちでも、最下層の貧乏人であった。村の百姓達の子供は、私の顔を見ると、